
| 山崎屋 今月のお知らせ |
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◎お盆期間中は休まず営業致します。 ◎今月のお休み 4(月)、5(火)、11(月)、18(月)、19(火)、25(月) ◎不連続うなぎ小説C 「短い夏、そして...」 去年の夏はまだ“じじい”が元気だった。 焼魚は必ず表のまん中だけしか食べないような、食べ物 にはぜいたくな“じじい”だった。 ご飯が少しでもかたいと「何だこらぁ、ずい分こわいな」、 健康を考え、ちょっとでも薄味にした漬物には、「味がねえや」 としょうゆをぶっかけた。 もっとも、私からすればそのどちらも全く問題のない、美味しい ものだったのだが……。 そんな“じじい”が特にうるさかったのは、うなぎについてだった。 ある年、お盆にいなかで食べたうな重は私が見てもほめられた ものではなかったが、“じじい”は「何だ、この干物は」と言って、 一口も食べず、すべて残した。 「うなぎは口の中でとろけないといけねえ」 私がまだ大学生だった頃、高校生だった弟と2人で“じじい”を 伊香保温泉に招待したことがある。 充分にお金の無かった私たちは、それでも頑張って、一応「ホテル」 と名のつくところに予約した。 「ホテル」ではあったが、あのぜいたくじじいにしてみれば、それは たぶん貧相な所だったと思う。 それでも、夕食で出てきた半分ひからびた料理を前に、今までに 見たことのない柔らかな表情で、それはそれは楽しそうに私たちに 昔話をしてくれた。 今年、丑の日に食べたうなぎはとても美味しかった。 あれならきっと“じじい”も満足したことだろう。 面倒くさくて、うるさくて、思いっきり耳が遠かったけど、 どうしてこんなにちょくちょく思い出すのだろう。 8月、“じじい”のいない初めての夏だ。 ━━━━━次回未定━━━━━ |
